海外旅行で一番不安なのは現地での病気です。そんな病気に対応するため、クレジットカードの付帯保険は非常に助かります。単に医療費を支払ってくれるだけではなく、医師の照会などといったサポートもしてくれるためです。
しかし、現地で大けがをしたりして入院した場合はどうなのでしょうか。補償にも限度額もあるでしょうから、金額的にも不安が残ります。
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アメリカの医療費はバカ高い
日本で病気にかかっても健康保険がありますから、通常は支払う金額がきついと感じることは少ないでしょう。しかし、海外は話が違います。
現実にアメリカなどでは医療費が多くなって自己破産したという信じられない話があります。
これは、アメリカは医療過誤に基づく訴訟が多く、その保険料が非常に高いためです。アメリカの医療レベルが日本より高いというわけではなく、保険料が高いわけです。
とはいえ、アメリカに旅行に行き、急におなかが痛くなって盲腸と診断されることも考えられます。盲腸も必ずしも手術が必要とは限りませんが、場合によっては緊急手術の必要も考えられます。
なんと盲腸で250万円!?
では、手術をすると一体どの程度の費用が掛かるのでしょうか。世界で一番医療費が高いのは、アメリカ東海岸地域だと言われています。つまり、サンフランシスコ・ロサンゼルスです。日本人観光客が多い地域ですよね。
ちなみにサンフランシスコで盲腸の手術をすると、約250万円かかると言われています。同じく日本人観光客が多いニューヨークは200万円程度だと言われています。
しかし、どうしてこんなに高くなるのでしょうか。
単に専門医の受診だけなら初診料も含めて高くても800ドル程度、つまり9万円から10万円程度です。これでも十分高いのですが、入院すると1日千ドル単位の請求があります。そのため、退院する時には1万ドル単位の請求になります。つまり100万円単位の請求書を見せられるわけです。
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救急車はタダではない
しかも日本と違い救急車は無料ではありません。有料です。しかも、距離で金額が算定されますから、ちょっと遠い病院に運ばれるとちょっとした金額になります。
また、救急車では処置がされるのは日本と同様ですが、当然これも有料です。「相場」は、アメリカが「基本料金」が2万円程度、それに距離運賃が加算されます。欧州地域は約3万円、アジア圏は1万円以下ですが有料です。
下手に海外で病気はできないという事です。日本で暮らしていてよかったですね。
アジア圏は安いけれど・・・
ちなみにアジア圏の病院で盲腸の手術をしても100万円を超えることはありません。一番高いのは香港ですが、それでも90万円程度です。もっとも、100万円近くの支出ですから安くはありません。
また、アジア圏も都市部の病院は医療技術的な問題はないでしょうが、地方圏はわかりません。
保険申請は複数の信販会社に出せる
ではこんな膨大な手術料をどうやって支払えばいいのでしょうか。
リボ払いだなと思った人は甘いです。リボ払いは限度額があります。100万円単位のリボ払い限度額を持っている人はそんなに多くありません。
でも海外旅行傷害保険があると思った人もちょっと甘いです。確かに1千万円単位の数字は出ています。しかし、「最大」という文字を忘れてはいけません。この金額を請求できるのは、現地で死亡したような最悪のケースなのです。
さてどうしましょうか。
入院しても2千万は出ません
このように入院しただけでは1千万とか2千万とかの保険料を請求することはできません。一度確認することをお勧めしますが、たいてい病気の治療は100万円単位の限度額です。
多くのクレジットカードは病気で入院しても200万円までしか保証してくれません。香港なら大丈夫ですが、ニューヨークではちょっとオーバーの可能性があり、サンフランシスコなら完全にオーバーです。
これが盲腸ならいいのですが、心臓発作などのような緊急入院が必要なケースだと1千万単位の請求がされることも考えられます。考えただけで怖い話ですね。
日本の常識は海外では通用しません。
合計はできるけど…
ただ、海外旅行保険の保険金請求は複数の信販会社に提出することができます。つまり、250万円なら、一つの信販会社に200万、別の信販会社に50万と請求可能です。じゃあ大丈夫だねと思った人はちょっと甘いです。
実は海外旅行保険には条件がある場合が多いです。それは「利用付帯」です。
海外旅行の航空運賃などをそのクレジットカードで支払わないと保険の適用がされないのです。無条件で保険利用ができる「自動付帯」ならいいのですが、いくら合計したくても休眠カードでは意味がないというわけです。
最近は年会費無料のクレジットカードにも海外旅行保険がついていますが、その多くは「利用付帯」です。つまり、海外旅行での利用を促進するための販促ツールなのです。ただし、ゴールドカードのような年会費有料のカードでも「利用付帯」の事があるため、事前確認は必須です。
ちなみにちょっと遠方の海外旅行は金額が大きくなり、「内金」の支払が必要です。この際、内金と最終支払のクレジットカードを変えれば、2枚の「利用付帯」カードの保険を利用することができます。
組み合わせが大切
ワナにはめられたような気がするかもしれませんが、これが現実だと知っておく必要があります。
ただ、このことを知っていれば「利用付帯」のカードで航空運賃などを支払えばいいのです。万が一の際には「自動付帯」のカードの保険と合計して請求すればいいのです。
このような組み合わせをちょっと意識するだけで、安心して海外旅行をすることができます。
保険の内容は要確認
とはいえ、海外旅行の前には自分の持っているクレジットカードの保険内容を確認する必要があります。
先ほど述べた「利用付帯」と「自動付帯」で区分することがまず大切です。
次にそれぞれの保険の補償内容をチェックします。続いて、どこの保険会社が補償しているかをチェックします。
この3点を確認し、利用付帯のクレジットカードで飛行機のチケットやパック料金の支払をすればいいのです。
そして、クレジットカードごとに補償内容や保険会社をメモして持って行くと役に立ちます。
必要な補償は「疾病」
保険の内容を確認する際には、補償内容が大切です。補償内容で確認すべきは「疾病」の補償限度額です。先ほど述べた通り200万円が上限のことが多いです。
病気で入院した場合などに適用されるのはこの部分です。また、クレジットカードによっては「傷害」と「疾病」を分けている場合があります。たいてい「傷害」の金額が高額なので、この金額をアテにしていると後で期待外れという事になります。
「利用付帯」と「自動付帯」ははっきり明示していない場合があります。わからなかったら自己流で判断せず、信販会社のコールセンターに確認することが必須です。
できる限り提携病院が便利
では、どうして保険会社の確認まで必要なのでしょうか。実は海外の病院の中には日本の保険会社と提携している場合があります。
このような病院は、保険に入っていることがわかると補償限度額の範囲内なら直接保険会社に請求してくれます。
つまり、日本に戻ってから請求する必要がないのです。その場で全ての手続が終わりますから、こんなにありがたいことはありません。
信販会社が現地に設置しているサービスセンターなどに病気になったと相談すると、このような提携病院を紹介してくれます。信販会社としても後で手間がかからないのでありがたいのです。
クレジットカード払可能な病院も多い
とはいえ、このような提携病院ばかりではありません。その場合、一時的であっても自分で支払をする必要があります。冒頭に述べた通り、盲腸でも100万円単位の支出が必要ですから、現金支払は難しいでしょう。
しかし、海外の病院はクレジットカード支払ができる事が多いです。日本でもクレジットカード払いができる病院が増えていますが、海外でも事情は同じです。
戻ったらすぐに申請
日本に帰国したらすぐに保険金の請求をしましょう。請求期限は病気になってから1か月間です。
もっとも、この期限は保険会社への電話連絡の期限です。海外で入院するような事態になったら、現地からでもいいのですぐに電話連絡をすることが大切です。要するに「第一報」ですね。
もちろん先ほど述べた提携病院なら自分で支払をする必要もなく、手続の必要はありません。実際に海外旅行でお医者さんの世話になる羽目に陥ると、この提携病院のありがたさが身に染みてわかります。
病気なら必要書類は少ない
保険金請求の際には、入院や通院などのように病気の場合は医師の診断書が必要です。それと請求書も必要です。もっとも、他の原因で保険金の請求をする場合に比べれば必要書類は少ないです。
医師の診断書は海外で治療してくれたお医者さんのモノが必要です。
帰国してから改めて診断書だけ請求することは非常に困難ですから、忘れないようにしましょう。
現地から日本の保険会社に連絡をすると、帰国したころには保険金請求書が届いているはずです。すぐに必要事項を記入して返送しましょう。
ケガは避けよう
先ほど「傷害」と「疾病」は保険金の額が違うと述べました。これは海外旅行でケガをする人が少ないという事です。
海外旅行で行く先は観光地ですから、危険な場所には入れないようになっています。そのため、ケガをする可能性が低いのです。
しかし、最近は立ち入り禁止区域に入って写真を取る人が多くなりました。何事もなく済めばともかく、そこでケガをしたり、最悪の場合死亡したりする人もいます。
このような原因で治療を受けても保険の約款によっては補償を受けられないことがあります。
病気は仕方ないのですが、ケガは自分で避けることができます。
心配なら日本で事前治療しよう
また、治療が必要な病気がある場合、できる限り日本で治療を受けてから出国することをお勧めします。
盲腸などの心配がある人は薬で治療していても、万が一に備えて手術を決断した方がいいでしょう。
また、入院はしないとしても歯の治療費も海外では高いです。また、虫歯の人が飛行機に乗ると信じがたい痛みを感じることがあります。
気圧の関係で歯の中の空洞が膨れ上がるのです。考えただけで恐怖感一杯ではないでしょうか。
楽しい海外旅行です。保険の準備は必要ですが、使わずに帰国できることがベストです。
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