「クレジットカードを子供が勝手に使っていた…どうなってしまうの?」
「子供が無断使用したクレジットカードの支払いは、払わないといけないの?」
近年、子供が親のクレジットカードを無断使用したことによるトラブルが急増しています。
ネット課金・オンラインショッピング・投げ銭…。
自分の子供が勝手にクレジットカードを使用したことで高額請求がきた場合、本当に支払わなければならいのか、支払いを回避できる方法はあるのかなど、どうすれば良いのか戸惑ってしまいますよね。
このページでは子供が勝手にクレジットカード決済できてしまう理由や、子供の無断使用でも返金可能かどうかを解説していきます。
「未成年者契約の取消」という親の支払いを回避できる法律もあるので、申請方法・通知書の書き方をあわせて解説しますね。
記事後半では子供のクレジットカード無断使用を防ぐ方法を紹介しているので、最後まで要チェックですよ!

最後まで読んで、不正利用の防止に努めましょう!
このページで分かること
- 子供が勝手にクレジットカード決済できる理由
- 子供が勝手にクレジットカードを使うとどうなる?
- 「未成年者契約の取消」とは?
- クレジットカードを子供が勝手に使うのを防止する方法
*2023年現在の情報になります。
子供が勝手にクレジットカード決済できるのはなぜか
キャッシュレス化やネット完結がすすむ現代社会において、子供のクレジットカード利用はより容易になってきています。
店頭で子供がクレジットカードを利用しようとしても、不審に思った店員によってクレジットカード決済を防げますよね。
しかしネット上で利用する場合、親が思っているよりも簡単に子供は勝手にクレジットカードを使えてしまうんです。
なぜそんなことになっているのか、まずは理由を押さえておきましょう!
子供が勝手にクレジットカード決済できる理由
- クレカ決済で本人確認が不要の場合がある
- アプリやネットにクレカ決済の履歴が残っている
- クレジットカードが入った財布をその辺に放置してしまっていた
- 子供はお金を使っている感覚がない
クレカ決済で本人確認が不要の場合がある
近年利便性があがっている、クレカの決済機能。
一度クレジットカード情報を登録しておけば、本人確認がないまま決済可能なアプリやネットショップは増えています。
そのためクレジットカードの名義人以外でも、簡単にクレジットカードを不正利用できるんですよ。
アプリやネットにクレカ決済の履歴が残っている
子供と共有しているスマホやアプリに、クレカ情報や購入履歴が残ったままの場合も危険です。
履歴を利用して新たに課金したり、ネットショッピングができてしまえます。
自動入力機能やパスワード保存機能も要注意です。
子供が勝手に使ってしまえる状態のアプリやショッピングサイトがあるまま放置していると、ある日突然高額請求がきてしまうかもしれませんよ。
クレジットカードが入った財布をその辺に放置してしまっていた
クレジットカード番号が分かれば、勝手に使えると理解している子供もなかにはいます。
親の目を盗んでその辺に放置している財布からクレジットカードを抜き取り、欲しいゲームソフトをオンラインで購入したという事例も多発していますよ!
また現金と違って、クレジットカードは財布から抜き取られてしまっても、もとに戻されてしまえば無断使用に気付きづらいですね。
子供はお金を使っている感覚がない
クレジットカードの無断使用が急増している背景には、子供にお金を使っている感覚がないことが原因の一つにあります。
クレジットカードとお金が結びついていないので、罪の感覚が薄かったり、決済回数や金額に歯止めが利かなくなる傾向に…。
電子マネーやバーコード決済などキャッシュレス化がすすむ現代社会では、現金以外のお金の価値や使い方を子供にきちんと教えることはとても大切ですよ。
子供が勝手にクレジットカードを使うとどうなる?
子供が勝手にクレジットカードを使用すると、大なり小なり支払いが発生します。
支払いを拒否できるのか、すでに口座から引き落とされていた場合は返金してもらえるのかなど、どうすれば良いのか解説していきます。
まずは下記の手順を確認しましょう。
簡単な流れ
- クレジットカード会社・コンテンツ提供側にすぐさま連絡する
- 「未成年者契約の取消し」を伝える
- 取消不可であれば弁護士や消費者生活センターに相談する
返金可能な場合と不可能な場合で、さらに深堀して解説していきますので参考にしてください。
返金可能な場合
原則、未成年者が保護者の同意なしにおこなった契約は、取り消せます。
クレジットカードの無断使用に気づいたら、すぐさまクレジットカード会社とコンテンツ提供側に連絡してください。
そこで「未成年者契約の取消」を伝え、応じてもらえれば返金可能になります。
ただし必ずしも全額返金されるとは限らないので、慎重に対応しましょう。

「未成年者契約の取消」の詳細・申請方法などは、後述で解説していますよ。
返金不可能な場合
上述の手順で対応したものの、下記にあてはまる場合は返金が難しい場合もあります。
- クレジットカードの管理がずさんだった
- 子供が勝手に使ったことを証明できなかった
- 未成年者契約の取消の要件に当てはまらなかった
- クレジットカード会社の約款を十分に確認していなかった など
親の監督責任が問われて、支払い義務が生じる場合も…。
また、ソシャゲなどの課金による支払いも、返金されにくいのが現状ですね。
そもそも子供(利用者)の生年月日、保護者の同意の有無を事前に求めているコンテンツが多いからです。
クレジットカード会社やコンテンツ提供側が返金に応じてくれなかった場合は、弁護士・消費者生活センターへの相談も検討してみてください。
「未成年者契約の取消」とは?
未成年者契約の取消とは、未成年者が保護者(法定代理人)の同意を得ずに結んだ契約は原則取り消せるという、民法で定められた法律です。
この場合の未成年者は、2022年4月施行の成人年齢引き下げにより、18歳未満の子供が対象となります。
19歳・20歳以上は対象外となりましたよ。
未成年者契約の取消は、下記の要件に当てはまれば申請可能です。
- 契約時の年齢が18歳未満
- 結婚していない(離婚した場合でも要件外)
- 保護者(法定代理人)が同意していない
- 保護者(法定代理人)が処分を許した財産の範囲内で支払えない
例:お小遣い - 保護者(法定代理人)が目的を定めて処分を許した財産をその目的の範囲内でない
例:学費・下宿代など - 未成年者が詐術を用いていない
*自分で成年だと嘘を言った、など
上記の要件が揃えば、未成年者が行った契約を取り消すことができると民法で定められています。
下記についても解説するので、あわせて確認しておきましょう。
- 申請方法
- 取消通知書の書き方
- 未成年者契約の取消は認められない場合が多い?
申請方法
子供が勝手にクレジットカード決済をしたことに気づいた時点で、クレジットカード会社とコンテンツ提供側に連絡しますよね。
その際に口頭で未成年者契約の取消の旨を伝えましょう。
ただし、口頭でも有効ですが後日のトラブル防止の証拠として、はがきなど書面で取消通知を送付するとより良いです。
未成年者本人または保護者(法定代理人)のいずれでも、取消はできます。
通知書は、コンテンツ提供側の窓口(事業所)に送付してください。
その際は両面コピーを取って、手元に控えを置いておきましょう。
「特定記録郵便」または「簡易書留」など、記録に残る送付方法を選択し、受領証は保管しておいてください。
取消通知書の書き方
未成年者契約の取消の通知書は、未成年者本人または保護者(法定代理人)のどちらでも書けます。
それぞれの通知書の書き方を見ていきましょう!
未成年者本人が取消通知書を書く場合
未成年者本人が取消通知書を書く場合は、下記を参考にしてください。
取消通知書
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
〇〇株式会社 代表者〇〇〇〇様
私は令和〇年〇月〇日に貴社(担当者〇〇氏)との間で「商品ないし役務名」(価格〇〇円)の契約をしましたが、未成年者の私が親の同意なしに行ったものであり、本契約を取り消します。
つきましては、当該契約に際して支払いました金〇〇円は、速やかに下記の口座に振り込んでください。
〇〇銀行 〇〇支店 普通預金 口座番号〇〇〇〇
また、商品は早急に引き取ってください。
令和〇〇年〇〇月〇〇日
〒〇〇〇ー〇〇〇〇
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
〇〇〇〇(未成年者本人の氏名)
保護者(法定代理人)が取消通知書を書く場合
保護者(法定代理人)が取消通知書を書く場合は、下記のフォーマットを利用してください。
取消通知書
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
〇〇株式会社 代表者〇〇〇〇様
私どもの子ども〇〇〇〇(〇〇歳)が、令和〇年〇月〇日に貴社(担当者〇〇氏)との間で「商品ないし役務名」(価格〇〇円)の契約をしましたが、未成年者が親の同意なしに行ったものであり、親権者として本契約を取り消します。
つきましては、当該契約に際して支払いました金〇〇円は、速やかに下記の口座に振り込んでください。
〇〇銀行 〇〇支店 普通預金 口座番号〇〇〇〇
また、商品は早急に引き取ってください。
令和〇〇年〇〇月〇〇日
〒〇〇〇ー〇〇〇〇
〇〇県〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
〇〇〇〇(親のの氏名)
未成年者契約の取消は認められない場合が多い?
上述のように法律で「未成年者契約の取消」がありますが、クレジットカード会社の約款やコンテンツ提供側の規約によって、取消が認められない場合が多いのが現実です。
まずは未成年者契約の取消を申し出てみて、取消が認められない場合は弁護士や消費者生活センターに相談してください。

「親の管理方法に問題がなく、子供が勝手にやったことだ」と証明できなければ、取消は厳しいですよ。
クレジットカードを子供が勝手に使うのを防止する方法
クレジットカードを子供が勝手に使ってしまわないよう、親がきちんと管理・対策を立てておくことは重要です。
上述の解説の通り、クレジットカードの管理がずさんな状態であるほど親の監督責任が問われ、高額請求の支払いを避けられなくなりますよ!
また子供が自分の友達に親のクレジットカードの番号を教えてしまい、友達が利用した分も請求されるという事例も少なくありません。
下記の対策をチェックして、一つ一つ実践してみてください。
クレジットカードを子供が勝手に使うのを防止する方法
- クレジットカードの管理を徹底する
- 子供と共有するデバイスにクレジットカード情報を残さない
- ペアレンタルコントロールを設定する
- ロックアプリをインストールする
- 通知設定で不審な購入歴を早期発見する
- 親子でしっかり話しあう
- 子供にお金教育をして金融リテラシーを育てる
上記の通りクレジットカードの無断使用対策は、とてもシンプルですぐにでも取り組めるものばかりです。
身近に潜んでいるお金のトラブルをできるだけ回避するためにも、ちょっとしたことに意識を向けて改善していくことが重要ですよ。
①クレジットカードの管理を徹底する
まずは、クレジットカードの管理を徹底しましょう!
これまで管理がずさんだった人は、下記をポイントに管理方法を改めてください。
- クレジットカードやカードが入った財布をその辺に放置しない
- 子供が分かるところ・手に届くところに保管しない
- カード番号・セキュリティコードが分からないようにする(目隠しシールをはるなど)
- クレカを再発行する(番号・セキュリティコードなどが一新される)
②子供と共有するデバイスにクレジットカード情報を残さない
スマホ・PC・タブレットなどのデバイスを、子供と共有している親は多いです。
しかし共有デバイスがある場合、必ずデバイス内にクレジットカード情報を残さないよう注意してください!
デバイス自体だけでなく、アプリも同様です。
下記の点に注意して、子どもとの共有デバイスを使用するよう心がけましょうね。
- 自動入力設定は利用しない
- デバイスにクレジットカード情報を残さない
- アプリにもクレジットカード情報は残さない
- アプリは利用後はきちんとログアウトする
*パスワードなどログイン情報を残さない・保存しない - クレジットカードで購入歴があるアプリ・サイトは必ず購入歴を消去する
③ペアレンタルコントロールを設定する
子供にスマホを買い与えている場合、ペアレンタルコントロールを設定しましょう。
ペアレンタルコントロールとは、有害なサイトの閲覧やネット依存症から子供を守るための機能です。
設定によって、未成年者が心身ともに安全にネットを楽しめます。
セキュリティ機能もあるので、子供が勝手にクレジットカード決済してしまうのをある程度防止できますよ。
④ロックアプリをインストールする
ロックアプリも活用しましょう!
ロックアプリで、指定したアプリを開くためのパスワードロックを設定できます。
アプリによってセキュリティ機能は異なり、PINコード4桁・指紋認証などロック解除の方法は様々です。
ただし子供が簡単に推測してしまえる、誕生日などをコードに使うのはNG!
ロックアプリの意味がないので、必ず子供には分からないような複雑なコードやパスワードを設定してください。

アプリによってはパスワードを誤入力した際に、内部カメラが起動するタイプもありますよ!
勝手にアプリを開こうとした犯人が明確になるので、セキュリティ対策もばっちりですね。
⑤通知設定で不審な購入歴を早期発見する
クレジットカードの明細書をきちんと確認していない人は、意外と多いです。
しかしそれは、とても危険なんですよ!
銀行口座から実際にお金が引き落とされて初めて、子供が勝手にクレジットカードを使っていたことに気づく人は少なくありません。
クレジットカードの不正利用は、早期発見・迅速な対応が重要です。
そのためにも、使える通知機能はフル活用&こまめにチェックしてください。
クレジットカード会社によりますが、基本的に以下のような通知機能がありますよ。
- クレジットカード決済ごとにメール通知がある
- いつもより利用額が多い場合にメール通知がある
⑥親子でしっかり話しあう
子供のクレジットカード無断使用が発覚したら、クレジットカード会社やコンテンツ提供側への迅速な連絡は重要です。
しかし、子供との対話を置いてけぼりにしてしまわないように注意してください。
子供の無知で、自分の欲求なままにクレジットカードを勝手に使っているケースばかりではありません。
やってはいけないことだと知りつつも、クレジットカードを不正利用している子供もなかにはいます。
反抗期であったり、親の関心を引きたいためにクレジットカードを勝手に使う子供もいるのだと理解しておきましょう。
なぜ子供がこんなことをしでかしたのか、頭ごなしに叱るだけではなく行動の理由・問題の原因の解決に努めてください。
⑦子供にお金教育をして金融リテラシーを育てる
子供の金融リテラシーをきちんと育てるのは、親の大事な役目です。
そもそもクレジットカードを勝手に使っている子供自身に、罪の意識がない場合もあります。
クレジットカードは、お金を使っている感覚がないことが影響していますね。
下記をポイントに、クレジットカードの役割や使い方についてしっかり子供に教えてください。
- クレジットカードを使うのは、お金を支払っているのと同じであること
- 財布からクレジットカードを盗むのは、お金を盗むのと同じであること
- カード番号をアプリやサイトで入力するのは、現金を使っているのと同じであること
- アプリ・サイトの購入ボタンを押すのは、お金を支払っているのと同じであること
クレジットカードはお金だということはもちろん、改めてお金の大切さや倫理観を教えていきましょう!

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- 親子で受けられる講座が豊富
- 子供の年齢に応じた内容が学べる
- オンラインでも参加できる
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【まとめ】子供が勝手にクレジットカードを使わないよう管理とお金教育を徹底しよう!
このページでは親のクレジットカードを子供が勝手に使った場合に、どんなことが起こるのかや対処方法などを解説していきました。
そもそも子供がクレジットカードを無断使用してしまわないよう、クレジットカードの管理を徹底しましょう。
下記の防止方法を、改めて見直しておいてください。
クレジットカード無断使用の防止方法
- クレジットカードの管理を徹底する
- 子供と共有するデバイスにクレジットカード情報を残さない
- ペアレンタルコントロールを設定する
- ロックアプリをインストールする
- 通知設定で不審な購入歴を早期発見する
- 親子でしっかり話しあう
- 子供にお金教育をして金融リテラシーを育てる
それでも100%安全な方法はありません。
親子でしっかり話し合って、クレジットカードの役割・価値・使い方をきちんと伝えましょう。
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