「養育費って月にいくらくらいかかるんだろう?」
「年収や人数によってどれくらいかかるのか知りたい」
子どもを育てるには、教育費のほかにも様々な費用がかかります。すでに子育て中の方もこれから子どもを持とうと考えている方も、一体どれくらいの費用が必要かお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、養育費が月にいくらくらいかかるのか、子どもの人数や収入別に紹介します!
記事の後半では、養育費を含めた子育て費用の資金作りの方法も紹介しますので、最後までお読みいただきご参考にしてください。
※当記事は2024年現在の情報になります。
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養育費とは?
養育費とは、未成熟の子どもが自立するまでに要する、生活経費、教育費、医療費などを指します。
場合によっては大学卒業までに必要とされる経費ですので、子どもの将来のためにもしっかりとした養育費の確保が求められます。
主に養育費として含まれる項目は下記です。
- 食費
- 医療費
- 衣服、服飾雑貨費
- 保育費
- 生活用品費
- お祝い、行事関係費
- おこづかい
- 携帯電話契約費
- 子どものための預貯金・保険
- レジャー、旅行費 など
教育費だけでもこれくらいかかる
養育費とは別に必要となる教育費ですが、文部科学省が発表している「令和3年度子どもの学習費調査」では、以下とされています。
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高等学校 | 大学 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
公立 | 約50万円 | 公立 | 約212万円 | 公立 | 約162万円 | 公立 | 約154万円 | 公立 | 約270万円 |
私立 | 約93万円 | 私立 | 約1000万円 | 私立 | 約431万円 | 私立 | 約317万円 | 私立 | 約527万円 |
※金額は「令和3年度子どもの学習費調査」をもとに算出、各在籍時総額
幼稚園から大学まですべて国公立の場合は約850万円、すべて私立の場合は約2400万円ほどです。
養育費と教育費を合わせると、一人あたり約3000万円程度は必要となるでしょう。
養育費の相場は平均「約9万円」
では養育費の相場は月いくらになるのでしょうか。
内閣府による「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、年代により異なりますが、0歳から中学生までは中学生がいちばん費用がかかり、子ども一人あたり年間「約160万円」が必要とされています。
公立中学校への進学をベースに、単純にこの費用から学習費用を引き12ヶ月で割ると、月あたり平均「約9万円」が相場となるでしょう。
食べ盛りで何かと費用が必要になる年代ですが、実際に数字を見ると「こんなにかかるの?」とビックリされる方もいるかもしれません。共働きの家庭が多いのも納得ですね。
養育費の相場は子どもの人数別で月いくら?
それでは人数別に必要な養育費の相場を見てみましょう。
子どもの年齢や生活の仕方により養育費は異なるので、目安としてご活用ください。
子ども1人の場合
子ども一名の家庭の養育費は、平均「約9万〜12万円」です。
子ども一名の場合は、養育費内での内訳の割合に変動はあるものの、統計上では年代間で大きな差異はありませんでした。
食費のほか、服飾・雑貨費、生活用品費やレジャー費など、さまざまな品目の出費が多くなります。現在はスマホも早い年代から利用していますね。
また大学に進学して実家から離れた場合は、さらに家賃や水光熱費なども加算されますので、その場合はさらに費用が増加するでしょう。
子ども2人の場合
子ども二名の家庭での養育費は、平均「約17万〜22万円」です。
第二子目となると養育費全般は工夫次第で節約が可能なため、第一子の費用に比べ約20%の費用が節約できます。
例えば育ち盛りの子どもはすぐに身体が大きくなるため、洋服もすぐに着られなくなってしまうことも多いですよね。第一子と同性であればそのままお下がりとして利用が可能ですし、おもちゃ等も同じものを使ってくれるかもしれません。
食費についても、食事はある程度の料理の量を用意して分けるため、単純に2倍、というわけではありませんよね。
ですが、教育費はなかなか節約できない費用なので、計画的な資金作りが重要です。
子ども3人の場合
子ども二名の家庭での養育費は、平均「約23万〜30万円」です。
第三子は第一子に比べ、40%ほど費用が節約できるそうです。食費や日常生活品、消耗品に関してはある程度の費用がかかりますが、第二子と同じく教育娯楽費や被服費などは節約が可能です。
第三子となると、国からの児童手当が10,000円から15,000円に増えたり、保育料が免除されたりもするので、お住まいの各自治体ホームページ等で確認してみましょう。
養育費の相場は年収別で月いくら?
年収別で見た時の養育費の相場は月いくらなのでしょうか。
「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、年収別の子ども全員にかける在学費用の割合は以下のようになっています。
年収 | 200万円以上400万円未満 | 400万円以上600万円未満 | 600万円以上800万円未満 | 800万円以上 |
---|---|---|---|---|
在学費用 | 26.7% | 21.1% | 15.5% | 11.6% |
内閣府による「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、子どもの年代にもよりますが、教育費の割合よりも養育費の割合の方が大きい傾向にあります。
各年収ごとの教育費の1.2倍と仮定して算出した年間平均費用の想定は以下です。
年収 | 200万円以上400万円未満 | 400万円以上600万円未満 | 600万円以上800万円未満 | 800万円以上 |
---|---|---|---|---|
想定年間平均 養育費 |
約94万円 | 約125万円 | 約128万円 | 約140万円以上 |
想定月平均 養育費 |
約7.8万円 | 約10.5万円 | 約10.7万円 | 約11.7万円以上 |
400万円以上800万円未満の年収世帯では大きな差異は見受けられませんが、世帯別に差があることを考慮しても、やはり年収があがっていくと養育費の金額もあがっていることが分かります。
教育費以外の充実度を上げるとすると、養育費の確保もやはり必要になってきます。
夫婦共働きの推移も上がっている
厚生労働省「令和2年版 厚生労働白書」によると、共働き等世帯数の年次推移なこの約30年で、夫婦共働きの割合が多くなっています。
資料:1980~2001年は総務省統計局「労働力調査特別調査」、 2002年以降は総務省統計局「労働力調査(詳細集計)(年平均)」
(注)1.「男性雇用者と無業の妻からなる世帯」とは、2017年までは、夫が非農林業雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口及び完全失業者)の世帯。2018年以降は、就業状態の分類区分の変更に伴い、夫が非農林業雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口及び失業者)の世帯。
2.「雇用者の共働き世帯」とは、夫婦ともに非農林業雇用者の世帯。
3. 2010年及び2011年の[ ]内の実数は、岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。
4.「労働力調査特別調査」と「労働力調査(詳細集計)」とでは、調査方法、調査月などが相違することから、時系列比較には注意を要する。
同資料にて下記のグラフでは、男性雇用者世帯のうち、共働き世帯の割合は66.2%となっています。
〈図〉男性雇用者世帯のうち、共働き世帯と専業主婦世帯の推移
また、厚生労働省が発表した2022年の「国民生活基礎調査」によると、多くの子育て世代である20代〜50代の世代別の平均年収は以下となっており、全体平均年収は約618.8万円となっています。
出産世代では、夫婦共働きをする世帯が右肩上がりに多くなっており、今後減少は見られなさそうです。子どもが生まれた時点では、出費も増える中、なかなか満足のいく収入に達していない世帯も多いでしょう。
余裕を持った子育て費用の捻出には、長期的な資金作りが不可欠となりそうです。
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【まとめ】養育費が月いくらか相場を学んで計画的な資金作りを
ここまで、子育て費用のうち、養育費について月いくらかかるか紹介いたしました。
養育費の目安としては、子ども一人あたり月9万円を目安とするとよいようです。
また、教育費は進学が国公立か私立かによって、費用に大きな差がでます。
養育費は節約等のやりくりによって出費はいくらか軽減できるものの、子どもの将来やご自身の老後を見据えると、早いうちからの計画的な資金作りが大切ですよね。
いざという時のためにも、正しい知識を今すぐにでもつけておきたいところです。
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